世界の農業政策 2
農産物貿易にせよ、ガット・ルールにせよ、基本的には現状を肯定したうえで、そのごく表層部分だけを手直しするというものです。
その点では先のアメリカのラジカルな改革案とは完全に対照的です。
これについてアメリカが「米国とECの立場にはもともと隔たりがあるので、驚くべきことではない」としてきわめて冷淡な態度をとっていたのも当然です。
日本案の特徴は、EC案に比べても一段と強烈に農業の特殊性とくに輸入国の特殊性を押し出してきている点にあります。
・・・つまり、それは「支持及び保護の約束に関する交渉はルール交渉の進展と一体として進める」として交渉の大枠を認めたうえで、「各国は貿易政策以外の要因が自国の農業政策の運営に当たり考慮されていると認識しています。
農産物の輸入依存度が高い国においては、非貿易的関心事項、就中、食料安全保障の要請は強い」とその基本姿勢を鮮明にしています。
こうした「非貿易的関心事項」、「食料安全保障」という表現は、日本の強硬な主張により先の中間「合意」にも盛り込まれたものですが、第二次提案の特徴はこれを具体的な制度として組み立て、これに応じたガット・ルールの改正を提起している点にあります。